メンゲルベルクの演奏の特徴


メンゲルベルクの演奏の特徴をわたしはこう考えています。




 ・ロマンティック
 ・ポルタメントをいっぱい使った甘い演奏
 ・テンポを常に伸び縮みさせる曲線的な流れ
 ・スコア改変は当たり前。場合によってはカットも辞さない。
 ・あらかじめ全部決めてから演奏するので柔軟性がない。
……と、まあこのへんがメンゲルベルクの演奏の一般的なイメージでしょうか。
 しかしわたしは、メンゲルベルクの演奏は、基本的にテンポが速く、かなり直線的な部分が多く含まれているのではないかと考えています。どちらかというとワルターやフルトヴェングラーより、ライナーやトスカニーニにより近いように感じられます。
 例えば、タメを作ってテンポを急激に落とすことは、他の指揮者でもよくみられます。ですが、メンゲルベルクは次のフレーズではすぐにインテンポに戻しています。こういうテンポの取り方をする指揮者はあまりみかけません。まぁ、それが人工的といわれる原因でもあるんでしょうが…
 アッチェルランドが徐々に緊張感を高めていくのに対して、タメは急激な緊張感を生み出します。インテンポにすぐに戻すことで弛緩を意図しているのではないかとわたしは考えています。
 わたしがメンゲルベルクの演奏で最も好きなところは、この、インテンポで進むときのキレの良さと、その対極に位置するタメの両方が含まれているというところです。
 それらは、速いテンポの中に部分として大きなタメやポルタメントが登場し、あたかも大きな絵を遠くから見ていて、部分的に虫眼鏡で拡大して見るような気がします。
 即興的な部分が少なく予めキッチリ決めているせいもあるかもしれませんが、受ける印象としても、病的なものよりもむしろ健康的なイメージを受けます。
 う〜ん。なんだかこの文章では魅力が全然伝わってないですね〜(1999/10/19)

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