メンゲルベルクって何者?



このコーナーでは、メンゲルベルクとはどういう人物なのかを、紹介しています。



  1. 何をする人なの?
  2. オーケストラの指揮者です。
  1. いつぐらいの人なの?
  2. 生まれたのは1871年
    いまから大体130年くらい前で、日本では明治4年。廃藩置県が行なわれた頃です。
    日本で同じ年に生まれた人物では、高徳秋水や国木田独歩、田山花袋等がいます。
    また、音楽界では、リヒャルト・シュトラウスより7歳年下で、ラフマニノフの2歳上、ラヴェルの5歳上になります。
    1945年まで、現役で活動していますので、第2次世界大戦が終るまでが、活動範囲です。
  1. どこの人なの?
  2. オランダ人ですが、実は両親ともドイツ人なので血統的にはドイツと言ってよいでしょう。
  1. どこのオーケストラを指揮してたのかな?
  2. 一番長い期間指揮していたのは、オランダの首都のアムステルダムにある、コンセルトヘボウ(コンサートホール)を本拠地としたオーケストラである『アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団』。
    ここでは、1895年から1945年までの50年間、オーケストラのトップとして君臨していました。
    ちなみに、この50年間というのは、世界中でも最長に近い期間です。
    他にも、1920年から1929年までは、ニューヨーク・フィルハーモニックを統率してますし、ロンドン交響楽団やベルリン・フィルハーモニー管弦楽団にも客演していたようです。
    でも、なぜかウィーン・フィルハーモニー管弦楽団にはあまり客演していません。
    全部ひっくるめても、せいぜい2〜3回ではないのでしょうか?(一応、録音は残っていますが……)
  1. 録音ってどれぐらい残ってるの?
  2. 全部で230曲程度ですから、まだ、録音技術が発達していなかった戦前にしては、多く録音を残しているほうでしょう。
    もちろん、長年統率してきたアムステルダム・コンセルトヘボウ管との演奏が一番多いのですが、常任指揮者を務めていたニューヨーク・フィルとの録音も結構あります。
    ただ、ニューヨーク・フィルには1930年代頭までしか指揮していなかったので、かなり古い録音なのが難点です。
    また、ごく少数ですが、ベルリン・フィルやBBC響、ベルリン放送響等を指揮した演奏もあります。
    この点につきましては、詳細はリストの方を御覧ください。
  1. 何で活動が1945年で終ってるの?
  2. えーと、それは………メンゲルベルクは第2次世界大戦中、オランダに留まって演奏活動を続けていたのですが、大戦終結後、連合軍から戦犯として有罪判決を受けてしまったのです。
    結果、10年間(後に5年に短縮)演奏活動禁止となり、やむなくスイスの別荘で失意の日々を送ることになりました。
    そのため、メンゲルベルク自身は1951年まで生きていたのですが、演奏活動自体は、そういうわけで1945年で終っています。
    ちなみに、メンゲルベルク本人はその判決に全く納得がいかず、「何で演奏活動をしたことが、戦争協力になるんだ!」と周囲に不満を漏らしていたようです。
  1. レパートリーはどのあたり?
  2. 基本的にドイツ・オーストリア系が中心です。その他にもチャイコフスキーが多いようですが、それ以外のロシア系や北欧系、フランス系、イギリス系については、演奏してはいますが、それほど多くないようです。
    ちなみに、フランクはドイツ系に含まれてるみたいです。
    時代的には、バロックから現代まで満遍なく演奏しています。
    もちろん、現代といっても、今で言う現代曲を想像してはいけません。
    メンゲルベルクの生きていた時代からすると、マーラーやR.シュトラウスやラヴェルは完全に現代曲です。
  1. どんな演奏だったの?
  2. 現代は、古楽器の演奏に多く見られる少人数、速いテンポ、楽譜に忠実な演奏の全盛期です。
    メンゲルベルクの演奏というのは、それの丁度反対と考えて頂けると手っ取り早いでしょう。
    一般的に『ロマンティックな演奏』と呼ばれる様式で、大人数・(比較的)ゆったりとしたテンポ、場合によっては楽譜のカットや改変が何でもアリアリ、という演奏です。
    もちろん、曲によってその度合いは大分差が有ります。
    例えば、ベートーヴェンなんかは、速めの速度でキビキビ進めていますが、チャイコフスキーなんかは、テンポを速くしたり遅くしたりして、伸び縮みが激しい演奏です。
  1. 録音って鮮明?
  2. ………すみません……戦前なんです。SPなんです。モノラルなんです………あまり多くは期待しないでください。
    たしかに、ナチスの技術力のおかげで、同時代としては比較的条件が良い方だとは思います。
    しかし、もう50年以上前の技術です。
    少なくともステレオ以降の演奏に聴き慣れてらっしゃる方にとっては、演奏以前に録音のあまりの素晴らしさに、「う゛っ!」と言って、顔をしかめる事になってしまうでしょう。
    メンゲルベルクの演奏を聴こうと考えておられる方は、録音状態には目をつぶる覚悟でお願いします。
  1. メンゲルベルクってどんな人?
  2. わたしも会った事はないので(当たり前です)、小耳に挟んだ話によりますと、
    一言で言うと『小ナポレオン』
    まあ、指揮者(特にこの時代の)は、須らく独裁者でないと務まらないのですが、これはメンゲルベルクがトスカニーニほどではないにしても、割と小柄だったことにもよるみたいです。(……そういえばクライバー(父)も小柄でした)
    とにかく、団員たちには絶対服従を要求し、細かい事にまで口出ししたそうです。
    例えば、休みの小節での楽器の置き方まで(笑)
    もう一つ、メンゲルベルクには『話が長い』という特徴があるそうです。
    とにかく、長い。練習時間は演奏している時間より、メンゲルベルクが喋っている時間の方が長い。
    しかも同じ話を繰り返す。
    この、同じ話を繰り返す話は、楽団員が見るパート譜のある部分に、『ここでジプシーの話が始まる』という書込みがあり、後日同じ曲の演奏する前の練習で、本当に書込みどおりその部分でジプシーの話を喋り始めた。という嘘のようなホントのような有名なエピソードがあります。



    Topへ戻る