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※このSSは「シスタープリンセス」のパロディーです。「電撃G'sマガジン」か、「シスタープリンセス」のゲームをプレイされていないと意味不明だと思います。


春歌と帰る


 Zzzzzzz…………
 
 Zzzzzzz…………
 
「…………!」
 
(う、う〜ん……なんだろ…)
 
 Zzzzzzz…………
 
「………てよっ!」
 
(……誰かが……呼んでいる…ような……)
 
 Zzzzzzz…………
 
「起きてよっ!!」
 
(……うぅっ…もう朝なのか……いや…たしか今日は…日曜日……日曜くらい……ゆっくり…寝かせて……くれよ……)
 
 Zzzzzzz…………
 
「起きてってばっ!!」
 
(………おやすみ………なさい……)
 
 Zzzzzzz…………
 
「もうっ、起きないとこうよっ!!」
 
(……グー…………………………)
 
 Zzzzzzzzzzz…………………
 
 ズンッ!
 
 ぐえっ。
 
 急に俺の体の上に、何かがのし掛かってくる。
 
「………お、重い…」
 
「な、なんですってーーーーっっっっ!!!」
 
 身体がグイッと引き起こされる。
 
 スパパパパパパパパパーーーーーーーーンッッ!!
 
「痛たたたたたたたたたたっっっ!!!!!」
 
 俺は、あまりの痛さに目を開いた。
 
 ……両頬がめちゃめちゃ痛い……
 
 まだ、焦点がよく合わない視界に、咲耶の姿が浮かび上がってくる。
 
 日曜日だってのに、なぜか制服姿だ。
 
「だ・れ・が、『重い』ですって?」
 
 なんだかとても怒っているようだ。
 
 よく見ると、咲耶の左手が俺の胸倉をつかんでいる。
 
 う〜ん……まだボーっとしてて、なんだかよくわからないが、どうやらとても危険な状況のようだ。
 
「え、えーと、咲耶……………ごきげんよう」
 
「ご・き・げ・よ・う、じゃ、ないわよっっ!!」
 
 ググッ
 
 咲耶の左腕がさらに持ち上がる。
 
 やべっ! 咲耶の怒りに油を注いでしまったみたいだ。
 
 お兄ちん、ぴ〜んち!
 
 ……とか考えてる場合じゃなくて、えーと、えーと……
 
「そ、そうだ。咲耶。お前、日曜の朝っぱらからなんで制服なんて着てるんだ?」
 
 俺の問いかけに、咲耶は、あきれたような表情を浮かべ、左手の力を抜いた。
 
「……お兄様。ここをどこだと思ってるの?」
 
 へっ!?
 
 改めて回りを見回すと………
 
 周囲には談笑するクラスメートがちらりほらり、
 
 そして、教室の窓からは、真っ赤に染まった夕陽が西の方に傾いていた………
 
「おおっ! ここは教室だったのか!」
 
 ポンと手を叩く俺を見て、咲耶はあきれてため息をついた。
 
「しかも朝じゃなくて、もう放課後だし、日曜でもないわよ…… まったく……授業中からずっと寝てたんでしょう。お兄様」
「いや、悪い悪い。そういや、何の用だ?」
「はあー……まあいいわ」
 咲耶は再びため息をつくと、俺に顔をぐっと近づけて、小声で話し出した。
 
「実はね、今日先生がおっしゃってたんだけど………最近この学校近辺に出るらしいのよ」
「………」
「………」
「……暴れ馬がか?」
 
 バキッ!
 
「……人がマジメに話してるのにっっ!!」
 
 俺を思いっきり殴った拳がプルプル震えている。
 
「……スミマセン」
 
 これ以上ボケるのは危険なので素直に謝っておく。
 咲耶はあきらめたようにもう一つ大きくため息をつくと話を続けた。
 
「……で、それで、出るっているのは痴漢なの」
 そう言うと、咲耶は上目遣いに俺を見た。
 
 ははーん
 
「なるほど、だから俺に家まで送っていって欲しい……そういうわけだな」
 
 ふふふ、なかなか可愛い奴だな。
 
 俺は、格好をつけて後ろの席の奴の机に手をかけ……
 
「いいえ、違うわ」
 
 ドッシャーッ!
 
 ……手をかけようとして、思いっきり床にズッコケル。
 
「あら? お兄様大丈夫? うん。大丈夫よね♪」
 
 ……いま、セリフに感情がこもってなかっただろ……
 
 俺が、やっとの事で起き上がっていたのを見て、咲耶は続ける。
 
「まだ時間は早いし、私たちの学校から家までって、明るいところばっかりだからそんなに危なくないわ。それに、ほとんどのみんなは一緒に帰ることにしたから大丈夫」
「……じゃあ、なんで俺のところにわざわざ来たんだ?」
「うん……実はね。春歌ちゃんだけが道場があるから遅くなっちゃうの。それに道場から家までは、けっこう人通りの少ないところとか通んなくちゃならないし。だからね、お兄様、春歌ちゃんを迎えに行って欲しいの」
 
 なるほど、そういうことか。
 たしかに、いくら武芸を習っているとはいえ、やはり女の子。夜道はあぶないよな。
 
「よしわかった。俺が迎えに行くよ」
「よかった。じゃあお兄様、春歌ちゃんの事よろしくね」
「おうっ! 任せておけ!」
 そいういって、俺は胸をドンと叩いた。
 
 
 ☆☆☆☆☆
 
 
 咲耶が他の妹達を連れて学校から出た後、俺は春歌が通っている道場に向かった。
 
 シュッ………ザクッ!
 シュッ………ザクッ!
 
 道場からは、気合を入れる声などに混じって、何かが突き刺さるような音が聞こえてくる。
 音にひかれて、門から庭を覗いてみると、そこは弓道場になっていた。
 
 おっ、春歌もいるな。
 
 春歌が弓を構えて狙っている。
 たぶん的を狙ってるんだろうが、残念な事に俺のところからは的がよく見えない。
 
 ……どうやら、建物の裏を回って反対側にまわれば見えそうだな。
 
 俺は、ブラブラと歩きながら弓道場の建物の裏手をまわって、反対側に出ることにした。
 弓道場の裏手は、白壁が続いているが、上のほうにポツンと一つだけ小さな窓がついている。
 その窓の下に差し掛かったとき、中から声が聞こえてきた。
 
「………ねぇ、そこのタオルとってもらえる……」
「………あれっ? あたし、スカーフどこやったっけ……」
 
 おっ!?
 
 こ、この声は女の子の声!
 
 ということは! も、もしかして、この窓の中は、こ、更衣室!?
 
 俺は、改めて窓を見上げた。
 
 高さは……がんばってジャンプすれば中が覗けそうな微妙な高さだ。
 
 キョロキョロキョロ………
 
 辺りには人影は無い………
 
 よしっ、いける!
 
 たったったったった………ジャ〜ンプ!
 
 スカッ
 
 ……ちょっと踏み込みが甘かったようだ。
 窓には後ちょっとというところで届かなかった。
 
 くそーっ! もう一度。
 
 今度は、助走をもっと長めに取る。
 
 たったったったったったった………ジャ〜〜ンプ!!
 
 ガシッ!
 
 今度は、うまく窓枠を掴む事ができた。
 
 ぬぎぎぎぎぎっっっっ!!!!
 
 懸垂の要領で、ゆっくりと体を持ち上げる。
 
 もうちょっと………もうちょっとで魅惑のパラダイスがこの目にっ!!!
 
 はじめは部屋の天井から見えていき、だんだん下のほうも視界に入ってくる。
 
 ついに、完全に中が覗けるところまで来たっ!!
 
 
 窓の中には……………男、男、男、男っっ!!?
 
 !!!!!!!!!!!!
 
 ポロッ、ヒューーーードサッ!
 
 俺は、全身の力が抜け、あえなく落下した。
 
 な、なんで男性更衣室なんだ………たしかに、女の子の声がしたと思ったのに……
 
 俺は、ショックのあまり立ち上がることも出来ず、その場に座り込んだ。
 
 シュッ………ザクッ!!!
 
「おわっ!」
 
 目の前の地面に一本の矢が突き刺さる。
 
「フリーズ!」
 
 驚いて顔を上げると、10メートルほど前に、袴姿の一人の女の子が弓を構えている。
 
 ……金髪?
 
 その女の子は、驚いた事に日本人ではなかった。
 綺麗な金髪をポニーテールにしたその女の子は、早くも次の矢をつがえ、俺に狙いを定める。
 
「ついに見つけたワヨ! 最近この辺りに出るチカンってのはキミネ! この道場に忍び込むなんて、これがホントの『飛んで火にいる夏の虫』だヨ!」
 
 意外と流暢に日本語を話してるな………って、のん気に感心してる場合か!
 
「ちょ、ちょっと、待ってくれ! 俺はチカンなんかじゃないぞっ! ここの道場に俺の妹がいてなっ! 迎えに来ただけだってばっ!!」
「フフッ、言い訳するなんて男らしくないヨ。さっ、あきらめてアタシの獲物になりナサイ!」
 
 げげっ!? 話を全然聞いてくれそうにない!
 っていうか何だか逝った目をしてるよ!
 
 絶体絶命かと思った時、
 その子は弓を下ろして俺に向かって言った。
 
「……やっぱり気が変わったネ。逃げてもいいヨ」
 
 えっ!?
 
「ほ、本当か!? 本当に逃げてもいいんだな!?」
 
 その女の子の信じれないような言葉に、俺は既に半分駆け出そうとしていた。
 
「ウン……やっぱり、ターゲットは動いてる方が、ハンティングしてる気分になっていいからネ! フフフ……」
 
 のわーーーっっ!! 全然事態が良くなってないじゃないかっっ!
 
 もうだめかと思った次の瞬間、
 
 
「ワタクシの兄君さまに何をなさってるんですのっ!」
 
 ドゴシャッッ!!
「おぷすっ」
 
 その金髪の女の子の後ろに現れた春歌が、その子の頭を弓の柄で思いっきりどついた。
 
「きゅう」
 
 女の子はばったりと倒れた。
 
「兄君さま、ご無事でございますかっ!」
 
 俺の元に駆け寄ってくる春歌。
 
 むぎゅ。
「ぐえっ」
 
 あ……倒れてる子を思いっきり踏み越えて来た。
 
「……う、うーん………あれっ、ワタシどうしてココにいるの?」
 
 踏まれたショックでその女の子は意識を取り戻し、しきりに頭を振りながら起き上がってくる。
 その女の子は、まだ焦点の合わない目で、周りを見ていたが、春歌の姿を見つけてニッコリと笑う。
 
「あっ、春歌ちゃん。コンニチハ」
 
 さっきまでとは全く別人のような明るさだ。
 
「はぁ〜……その様子だとまた覚えてないみたいですね」
 そんな女の子を見て、春歌は溜息をついた。
「あっ! ……ゴメン……ワタシ、またやっちゃたみたいネ」
 女の子は、決まりが悪そうにちょっと俯いた。
「まあ、こればっかりはしょうがないですわね」
「……おい、春歌」
 俺は、春歌の袖を引っ張った。
「何ですか? 兄君さま」
「……その女の子は誰だ?」
「あっ、そういえば、兄君さまは初対面でございましたね。こちらはワタクシの先輩の宮内レミィさん。それから…」
 今度は俺のことを紹介する。
「こちらは、ワタクシの兄君さまです」
「ハーイ。宮内レミィです。よろしくネ!」
「あ、どーも……」
 さっきの様子が頭にある俺は、どうしても腰が引けてしまう。
「兄君さま。レミィさんはハーフなんですよ」
「……ああ、だから金髪なのか」
 今みたいに、にこやかに立っている姿を見ると、さっきまで俺のことを矢で射ようとしていたのがまるで嘘みたいだ。
 俺はおそるおそる訊いてみた。
「……ところで、さっきのは……」
「……兄君さまを矢で射ようとしたことですか? ……実は、レミィさんは狩が大好きで、本国では毎週のように行かれていたそうなのですが、日本では狩なんてとてもできませんよね。そのため、抑圧された狩への欲求がふとした機会に表に出てきて、元々の人格さえ覆い隠してしまうのですわ」
「そーなの。こっちに来てからは全くハンティングするチャンスがなくって、ヨッキューフマンになっちゃったの。だから禁断ショージョーでつい……エヘヘヘヘ」
 
 おいおい。俺はハンティングの禁断症状で危うく矢人間になりかけたんかい!
 
「でも、ダイジョーブ! 今まで矢を刺しちゃった人数は……ヒイ、フゥ、ミィ……ウン! 10人いってないヨ!」
 自慢げに胸を張るレミィ。
 
 バキッ!!
 
「それだけ刺してりゃ十分だ!」
 俺のグーパンチがレミィのアタマに炸裂する。
 
「も〜 痛いヨォ。お兄さんって怒りっぽいネ。『笑う門には福来る』だヨ! 怒ってばかりじゃダメだヨ」
 ……お前のせいだろうが、お前の…
「ところで、兄君さま。どうしてこちらへ?」
「いやな。そこの窓の下を通りかかったとき、中から女の子の声が聞こえてきたんで、『キョロキョロ…周りに人影は無し……これは、ビッグチャ〜ンス』と思って、必死の思いであの窓に取り付いて、やっとのことで中を覗いたら、これがなんと男性更衣室でさ、もう大ショックって感じだよ。あっはっはっはっは………はっ!?」
 気が付くと、二人は、新鮮なバラを凍りつかせるぐらい冷たい視線で俺のことを睨んでいる。
「……んじゃ、そーゆーことで、俺は失礼するかな。はは……はははは……」
 くるりと、二人に背を向けて何事も無かったかのように立ち去ろうとした……
 
 ガシッ!
 
 凄い力で肩を掴まれる。
 
「……あ〜ら、ちょっとお待ちくださいな。兄・君・さ・まっっ!!」
 
 俺は慌てて振り返って手を激しく振った。
 
「ま、待て! 暴力はいかん! 暴力は! は、話せばわかる」
「問答無用!」
 
 ボコ!ドカ!メキョ!ボカ!ドゴ!グギョ!………
 
 俺は二人にボコボコにされながら、
「……そーいえば、昔、こんな問答をして殺された首相がいたっけな〜」
 と、現実逃避をしていた。
 
 
 ……30分後
 
 
「ふー、春歌ちゃん。アタシ、久しぶりにヨッキュー不満を解決できたヨ。それじゃ、また明日ネ」
「はいっ。レミィさんもごきげんよう」
 
 ニコニコしながらレミィは去っていった。
 そして、それを笑顔で見送る春歌。
 
 ……春歌の足元でボロ雑巾のように倒れている俺とはあまりに対照的な光景だった。
 
 春歌は、ふと足元の俺に目を移す。
 
「兄君さま。更衣室を覗こうなどという、邪まな考えをお持ちになるからこういう目に遭われるのですよ」
「……いや、今回ばっかりは悪かったと思ってるよ…」
 
 俺は何とか起き上がった。
 
「そういえばさあ春歌」
「何でございましょうか? 兄君さま」
 俺はさっき覗こうとした時に感じた疑問を訊いてみる。
「あの窓から聞こえてきた声は確かに女性の声だったのに、中が男性更衣室だったのは、どういう訳だ……って、いや、俺は純粋に疑問に思ったから訊いているだけだ! わ、わかったから弓を構えるのはやめろ!」
 俺のことをまた怖い目付きで睨んでいた春歌はゆっくりと弓を下ろした。
「それはですね兄君さま。中は一つの部屋を棚で壁がわりにして区切って使用しておりますので、女性の更衣室の声は殿方の更衣室を通って外まで聞こえるのです。もちろん窓から中を見ることはできないようにしておりますし……それにしても、兄君さまも、せっかくワタクシというものがおりながら、他の女性の着替えを覗こうとするなんてまったく失礼ですわね。ワタクシでしたら、そんな覗かれずとも、仰っていただければ着替えぐらい……まっ、そんな恥かしいですわ。あ、兄君さまに、お、お着替えするところをお見せするなんて、とてもとてもワタクシには………ぽっ(ハート)」
 
 ……おーい。戻ってこーい。春歌ー
 
 ペチペチと叩いてみる。
 
 ……だめだ。自分の世界に入ってしまった……
 
 ……数十分後
 
「……ブツブツブツ……はっ!? あれっ? 兄君さま?」
 
「はあ〜 やっと戻ってきたか」
 俺は読んでいた『できる! かんたんタイムマシン操縦法(最新機種対応版)』を閉じて立ち上がった。
 ……うん。今日はなかなか読むのがはかどったな。
 
「そういえば、兄君さまは今日はなぜこちらにいらしたのですか? 普段は滅多にお立ち寄りにならないのに」
 
 そういえば……なんだっけ?
 俺自身、既に最初の目的を忘れそうになっていた。
 
「んー………おおっ! そうそう、今日は春歌を迎えに来たんだよ」
「ええっ!? いったいどういう風の吹き回しでございますか! ワタクシのお迎えに来て頂けるなんて!」
「うん、実は咲耶から、この辺りに痴漢が出るっていう噂を聞いてね。ほら、春歌も女の子だし」
「まあ! 兄君さま! 春歌感激でございますっっ!! なんてお優しい…… 痴漢が出たら、ワタクシがエイヤッてやっつけて絶対に兄君さまをお守りいたしますわ(はーと)」
 
 うーん……なんだか当初の目的と違うような気が……
 
 
 ☆☆☆☆☆
 
 
 そんなこんなで、俺と春歌は並んで、道場の門を出て家路についた。
 
「……それにしても、痴漢とは怖い話ですね。兄君さま」
「そうだな。この辺はまだ明るいからいいけどな」
 
 道場を出た辺りは、まだ繁華街の外れなので明るいのだが、家に近づいてくるにつれてだんだん住宅街になり、街灯も少なくなってくる。
 特に、最後に公園を通らなければいけないが、ここが一番危ない。
 まあ、ヨーロッパの公園みたいに、夜通ると命に関わるって事はさすがに無いとは思うが、人通りも少なく痴漢が出てくるのには絶好のポイントだ。
 
「ううっ……兄君さま…ちょっと気分が……」
 
 帰り道も中ほどに差しかかろうかという頃、急に春歌が立ち止まってうずくまった。
「だ、だいじょうぶか! 春歌!」
 俺は慌てて、春歌そばに屈みこむ。
「ご、ごめんなさい……兄君さま………歩けそうに…ないん……です…」
「と、とにかく、どこか休めるところは。えーと………」
 
 きょろきょろ
 
 俺は必死で辺りを見回す。
 
「う゛っ!……」
 
 よく見ると、まわりはラ○ホテルばかりだった……
 
 ……そーいや、繁華街の外れってラ○ホテル街なんだよなー
 
 春歌は、苦しそうにおなかを押えながら、潤んだ目で俺を見つめる。
「……ちょっと……ほんのちょっと……横になって…休憩すれば……回復すると……思い…ます…」
 
 このホテル街の真ん中でそのセリフ!
 こ、これはっ!
 お、オッケーということなのかっ!?
 
「わ、ワタクシは……兄君さまが……連れて行って下さるところなら……どんなところでも……ついてまいります……」
 
 ほ、ほんとなのかっ!
 ほんとにいいんだなっ!!
 
 ……………………
 
 いやっ! いかんいかん! 俺と春歌は兄妹じゃないかっ!
 心から慕ってくれる妹にいやらしい気持ちを持っちゃいかんっ!!
 
 ………………………
 
 ……待てよ。そうだ! 春歌は気分が悪いんだ!
 春歌の気分が悪いから休ませるのに、たまたまラ○ホテルしかないからそこに入るだけだ!
 け、決してやらしい気持ちからじゃないぞっ! うんっ!
 
 よしっ! オールオッケーだ!
 
「そそそそれじゃ、はは春歌。ちょちょちょっと、やややややや休んでいこうか」
 俺はぎこちなく春歌の手を取る。
 そうすると、
 
「………はい…」
 春歌は顔を赤くしながらゆっくりと頷いた。
 
「よよよし。じゃじゃじゃあ行こうか」
 春歌の手を引いて、手近にあるホテルに向かおうとした瞬間……
 
「天誅!!」
 
 ドゲシッッッッッ!!!
 
「ほげぇっっ!!!」
 
 俺の顔面にドロップキックが炸裂した。
 
 俺にキックを食らわせた人物は、俺の顔を踏み台にして、反動をつけて跳び上がり、目の前に綺麗に着地した。
 
 ……顔がめちゃめちゃ痛い……
 
「……あにぃ……ふ、不潔だよっっ!!」
 
 ……衛だった。
 
「ま、衛……」
「は、春歌ちゃんと、そんなところに入ろうとするなんて、い、いけないんだからっ!!」
 
 ………おまえは、どっかの委員長かよ……
 
「ま、まあ、落ち着け衛」
「あんまり帰りが遅いから、ボク、心配なって迎えに来たのに。あにぃったら、こんなところに入ろうとしているなんて、信じられないよっ!!」
「ま、まて、俺はだな、春歌が気分が悪くて一歩も歩けないって言うから仕方なく入ろうとしただけで、別にやましい……」
 衛は不思議そうに首を捻る。
「春歌ちゃんの気分が悪い? どこが?」
「えっ!?」
 春歌は、あまりの展開に付いて来れなくて、呆然と突っ立っていた。
 しかし、少なくとも気分が悪そうにはとても見えない。
「……………」
「……………たしかにそうだな」
 俺と衛に見つめられ、やっと我に返る春歌。
「えっ!? し、しまったわっっっ!! ………えーとえーとえーと……イタタタ……急に持病の癪が……」
「「遅いわぁぁぁ!!!」」
 
 バシッ!
 ベシッ!
 
 思い出したようにうずくまる春歌に容赦なく突っ込みを入れる俺と衛。
 
「さ、じゃ帰ろうよ」
「あれ? 衛ちゃんもいっしょに帰るんですか?」
 春歌が驚いたように声を上げる
「当たり前じゃない。まさかボクに一人で帰れっていうの?」
 そりゃまーそうか。
「それに、あにぃと春歌ちゃんを二人っきりにしておくのはアブナイからね」
「……うー……せっかく、兄君さまと二人きりで帰れると思ったのに……」
 春歌はしばらくブツブツ言っていたが、やがて諦めて俺たちについてきた。
 
 
 しばらく歩くと公園に差し掛かる。
 この公園を抜ければすぐ家だ。
「この公園って、広い割には街灯が広場と大きな道にしかないんだよね」
 衛が先頭にたって公園に足を踏み入れる。
 俺たちが今歩いている道は街灯が何メートルかおきに設置してあるが、その周りはいたる所に繁みがあり、そこは光も当たらず真っ暗だ。
「……これは、繁みの中に痴漢がいても、全く分からないな…」
 俺は注意深く辺りを見回しながら歩く。
 
「あにぃ……怖いよ……」
 
 衛が俺の手をそっと握った。
 
「ねぇ……あにぃ………このまま手を握ってても……いいかな?」
 
 ドキッ
 
 衛の俺をじっと見つめる目に心臓の鼓動が跳ね上がる。
 
「も、もちろんだよ、まも…」
「駄目ーーーーーっ!!!」
 
 いきなり春歌が大声をあげる。
 
「兄君さまはワタクシのものです。衛ちゃんには渡せないですわ!」
「むー! だからといって春歌ちゃんのものでもないもん!」
「いいえ! ワタクシと兄君さまは固い絆で結ばれているのです! この絆を断ち切ることなんて誰にもできませんわぁ! ああ兄君さまぁ!」
「………妄想狂(ボソ)」
「………今、何か言ったかしら?」
「な〜んにも! ボク、春歌ちゃんが妄想狂だとか、いっつも暴走してるとか、すぐ刀を抜きたがるとか、それだけ血の気が多いんだったら一回献血行った方がいいんじゃないのか、なんてことはまーーーったく思ってないから安心してね♪」
「くぬぬぬぬっ! そこに直りなさいっ! 刀の錆にしてあげるわっ!」
「べーっだ」
「ま、待ちなさいっ!」
「へへっーん。簡単にはつかまらないもんねー」
 
 タッタッタッタッタッタ……
 ダダダダダダダダダダ!……
 
 逃げる衛と追いかける春歌。
 二人はあっという間に公園の奥のほうに消えていった。
 
「え、えーと………」
 
 後に残されたのは、呆然として立ち尽くす俺一人だった。
 
 あまりの展開に、何分ぐらい立ち尽くしていただろうか。
 
 ガサッ……
 
 二人が消えていったのとは反対側の繁みが小さく動いた。
 
 誰かいる!
 
 そして瞬時にして思い出す。
 
 ここが痴漢が潜むのに絶好の場所だということに……
 
 俺は足元に落ちていた空き缶を拾い上げる。
 
 そのまま大きく振りかぶって…………エイッ!
 
 ヒューーーーーーー…………カ〜ン!
 
 よし! 手ごたえあり!
 
「痛いチェキ!」
「よーし大人しくしろ、そこの痴漢…………ってチェキ!?」
 
 繁みの中から頭を押えながら出てきたのは四葉だった。
 
「四葉………お前なんでこんなところに……」
「えっ!? あれっ!? 兄チャマ!? なんでここに?」
「なんでって………そりゃ、帰り道だから通り掛かっただけだ。それより、四葉、お前はなにしてるんだ?」
「えっ!? あっ! いや、そのー人間観察っていうかーー アハハハハ……」
 
(じーーーーー)
 
「や、やっぱり、四葉もチェキストとして、常に訓練を忘れないっていうかー」
 チェキストって………お前はチェーカーの一員かよ……
「そ、そうだ! 兄チャマも一緒にチェキするデス。そこの繁みからだと向こうのカップルの様子とかバッチリチェキできマスよ」
 おいおい………そりゃ、いわゆるノ○キってやつでは……
 俺のそんな思いをよそに、四葉は俺の腕を掴んで繁みの方へ引っ張って行こうとする。
 
 その時、後ろから声がかかる。
 
「そこまでよっ!」
 
「だ、誰デスか!?」
 驚いて振り返る俺と四葉。
 
 振り向いた先の街灯の下に刀を構えた人影が一つ……
 
 
「ひと〜つ、人の秘密を探り」
 
 その人影は、ゆっくりと足を踏み出した。
 
 
「ふた〜つ、不埒なチェキ三昧」
 
 刀を構えたまま、静かに俺たちのほうに近づいてくる。
 
 
「み〜っつ、見事なハゲがある〜♪」
 
 バタバタバタバターーーーーーッッッッ!!!
 
 俺と四葉は、その場で思いっきりズッコケル。
 
「おいおい、桃太○侍じゃなかったのかよ」
「い、いいじゃないですか。ちょーーっと間違えてしまっただけですわ!」
 
 ムキになって反論するその人影は、案の定春歌だった。
 
「……めちゃめちゃ違うような気がするが………」
「兄君さま! 漢(おとこ)たる者、そんな細かいことを気にされてはいけませんわ!」
 
 そう言い切ると、春歌はクルッと四葉の方に向き直る。
 
 そのまま大きく振りかぶり…
 
「チェストッ!! 関ヶ原!!」
 
 ブンッ!!
 
 思いっきり振り下ろす。
 
 ……しかし、桃○郎侍のくせに、何故に薩摩示現流?
 
「チェキっ!?」
 
 四葉が慌てて飛びのくと、振り下ろされた木刀は四葉の背後にあったベンチを直撃する……
 
 ドグワシャッッッ!!!
 
 一瞬にして残骸に成り果てる元ベンチ。
 
「は、は、春歌ちゃんっ! ななな何するチェキっ!」
「…あ〜ら、運が良かったですわね。よ・つ・ば・ちゃん。ワタクシがいない間に兄君さまを誘惑するとはいい度胸じゃないですこと?」
「べべべべ別に、ゆ、誘惑なんてしてないデス……」
「いーえ、そうに決まってます! ……きっと嫌がる兄君さまを、無理やり繁みに連れ込んで、『へっへっへ、兄チャマ、大人しくするチェキ』『や、やめろ四葉! ズボンを引っ張るな!』『ここまできて今更何を言うチェキ。見せたって減るもんじゃないチェキよっ!』『こ、こらベルトを外すんじゃない!』『兄チャマ。口では嫌がってても、身体は正直チェキよ。ほ〜ら…』とかなんとか言って、ああっ、あーんなことや、こーんなことまで、あ、ああーーーっっ! ダメですわ! 二人とも! そんなことなさってはっ! …………ポッ(はーと)」
 
「……おーい春歌ー 帰ってこーーい……」
 
 ポンポン
 四葉が俺の肩を叩く。
 
「兄チャマ、無駄デス。こうなった春歌ちゃんはほっとくしか手が無いデスよ」
「しょうがないなぁ。じゃあ、四葉、先に帰ってようか」
「うん! 兄チャマ!」
 俺と四葉は、ちょうど戻ってきた衛と一緒に公園の出口に向かって歩き出した。
 
「あ〜〜ん。兄君さま〜 ワタクシをおいて行ってしまわれるなんて酷いですわ〜」
 
 ……何だか後ろから叫び声と足音が聞こえてきたが、気にしない事にしよう。
 
 
 ☆☆☆☆☆
 
 
「ふぅー……今日は何だか疲れたな…」
 夕食後、俺は部屋に戻り、椅子に座って大きく息をついた。
 
 コンコン
 
「どーぞー 開いてるよ」
 ノックの音に、俺は椅子に座ったまま答える。
 
 ガチャ
 
 扉を開けて入ってきたのは、春歌だった。
 
「兄君さま。すみませんおくつろぎのところを」
「いや、別にかまわないよ」
「今日はわざわざお迎えに来て頂きありがとうございました」
 そう言って、春歌は深々と頭を下げた。
 
 ……そこまで感謝されるようなものでもないと思うけどなぁ。
 
「兄君さまもお忙しいでしょうに、ワタクシごときのために時間を割いて頂けるなんて、ワタクシ感激いたしました!」
 
 ……忙しいって……俺、授業を寝てたぐらいなんだけど……
 ……それに、よ〜く考えてみると、途中で公園に置き去りにして帰ってきたような気も………
 
「そこで、わたくし、ぜひ兄君さまにお礼がしとうございますっ!!」
「へ? お礼?」
「はいっ! ワタクシの感謝の気持ちとして、今宵は一晩兄君さまのお伽をっっっ!!!」
 
 ちょっと待てーーーーっっっ!!!
 
「い、いや、さ、さすがにそりゃマズイだろ」
「兄君さま。兄君さまはワタクシのことが嫌いなんですか?」
「あ、いや、好きとか嫌いとか、最初に言い出したのは誰……じゃなかった、そーゆー問題じゃなくて! ほ、ほら、兄妹なんだし別にお礼なんていいよ…」
「それでは、わたくしの気が済みませんっっ!!」
 なんで怒るんだよーーー
「じゃ、じゃあ、何か別なものがいいな。うん」
「別なもの………ですか?」
 春歌は首を捻る。
 そうやってしばらく考えていたかと思うと、
 
「わかりました。それでは『布』を織ってさしあげます」
 
 ぬ、ぬの?
 ……なんだか、鶴の恩返しみたいだ。
 
「まあ、それで春歌の気が済むんだったら……」
「では、今晩から織り始めます。ただし」
 
 ま、まさか……
 
「織ってるところを決して覗いたりしないでください」
 
 で、出たーーーーーーっっっ!!!
 
「それでは、すぐにでも織り始めますわ。くれぐれも覗かないようにしてくださいね」
 そう言って、春歌は俺の部屋を出て行った。
 
 しかし……春歌って鶴だったのか?
 うーん……話としては『鶴の恩返し』そっくりだよなー
 だったら……
 
 スススススッ……
 
 覗く覗かないは別として、とりあえず春歌の部屋の前まで忍び足で行って、中から聞こえてくる音を聞いてみる。
 
 ギコ、バタン……ギコ、バタン……ギコ、バタン……
 
 たしかに、中からは機で布を織る音が聞こえてくる。
 
 やっぱり春歌は鶴なのかなぁ……
 
 もう一度、中の音を聞いてみる。
 
 ギコ、バタン…(ピシリッ)…ギコ、バタン…(ピシリッ)…
 
 ……ピシリ?
 
 はて、機を織るときにそんな音なんてしたっけ?
 
 気になる。
 とても、気になる。
 
 ちょっと覗くだけならわからないよな。うん。
 
 きょろきょろ……
 
 念のため周りを見回す
 
 うん。誰もいないな。
 
 俺は扉にそーっと忍び寄り、ドアノブの下にある鍵穴に目を近づけた。
 
「やや、やややややっっ!!」
 
 俺は予想外の光景に思わず声を上げて、そのまま思いっきりドアを押し開けた。
 
 バーーーンッッッ!!
 
 中にいる人物が振り返る。
 
「あ、兄君さま!?」
「あにぃ!」
「兄チャマ!」
 
 中には、ムチを構えた春歌。
 
 そして、春歌の前には、泣きながら機を織らされている衛と四葉が……
 
「あ、あにぃ、助けてよ〜 春歌ちゃんったら、ボク達が春歌ちゃんの邪魔をした、とかなんとか言って、無理やり働かせるんだよ〜」
「うう……四葉なんて、ただカップルをチェキしてただけなのに……」
 俺に向かって、衛と四葉が涙目で訴える。
 
「春歌! これはどういうことなんだ!」
 
 俺は呆然と突っ立っている春歌に近づいた。
 
「兄君さま……とうとう見てしまったのですね……」
 
 手からポロッとムチが滑り落ちる。
 
「あれほど、覗かないでって約束しましたのに……」
「いや、そういう問題じゃないだろ」
「こんなところを見られてしまったからには、ワタクシは…」
「鶴になるのか?」
 
 
「月に帰らなければなりません…」
 
 
 ズルッ
 
 おいおいおい!
 いつからかぐや姫になったんだ?
 
「今まで育てて頂きありがとうございました」
「いや、育ててない育ててない」
「お名残惜しゅうございますが、もうお迎えがまいりました」
「いや、来てない来てない」
「兄君さまお別れでございます!」
 そういって、春歌は身を翻して、部屋から出て行こうとする。
 
 がしっ!
 
「ちょっと、待てい」
 
 俺は春歌の肩をつかんだ。
 
「ああっ! 兄君さま! お別れしたくないお気持ちはよくわかりますが、どうかお放しくださいませっ!」
 春歌は、俺に顔を背けたまま涙声で俺に訴えた。
 
「春歌………逃げようたって、そうはいかないぞ」
 
 ぎくっ
 
「あ、兄君さま。な、な、なんのことでしょうか?」
 春歌が恐る恐る振り返る。
 
「あのなあ、この状況見て、なんとも思わないのか?」
 
 そう言って、俺は、強制労働させられている衛と四葉を指す。
 春歌は、衛と四葉を見渡してから、俺のほうに向き直る。
 
「ワタクシと兄君さまの仲を邪魔した当然の報いでございます(キッパリ)」
 
 あ……開き直った……
 
「ひどいよ春歌ちゃん! ボクのボードに刀を突きつけて脅すなんて!」
「そうチェキ! 四葉なんて、働かないと部屋で暴れるなんて言われたデス!」
 
 たちまち二人から抗議の声があがる。
 
「というわけで春歌。これだけのことをしたからには、春歌にもその報いを受ける覚悟はできてるんだろうな」
「な、なんでしょう兄君さま…」
 
 俺は、時代掛かった調子で叫ぶ。
 
「其の方、嫌がる二人に対して、無理やり働かせた罪許しがたし! よって『べんぢょ掃除一ヶ月』を申し付ける!」
「ははーーっ! ………じゃなくて! 兄君さま! そんな『べんぢょ掃除』なんて御無体なっ!」
「ええーい! お裁きは絶対だ! それっ! 引っ立ていっ!!」
「うん。わかったよ!」
「はいチェキ」
 
 ガシッ!
 
 衛と四葉が春歌の両脇をガッチリと固める。
 
「えっ? えっ? えっ? えっ!?」
 慌てて左右を見回す春歌を、そのままズルズルと部屋の外へ連行していく。
 
「そらっ、キリキリ歩け!」
「四葉たちがサボらないようにチェキします」
 春歌の悲鳴が辺りに響き渡る。
「いやぁーーーーっっ! 『べんぢょ掃除』はいやぁぁーーーーーっっ!!」
 
 遠ざかっていく叫び声を耳にしながら、一人、部屋に残った俺は呟くのだった。
 
「これにて、一件落着!」
 
 
 〜おわり〜
 
 
あとがき
この話は春歌のBD記念SSということでシスプリパラダイスさんに投稿した話です。
 
 
 
 
 
※注釈
 
※レミー
「To Heart」というゲームに登場するヒロインの一人。ことわざねーちゃん(笑)
明るくフレンドリーで誰とでも仲良くなれる。
たまーに、暴走して人を矢で射たがるのが玉に瑕。
 
※某首相
五一五事件で暗殺された犬○毅。
 
※某委員長
いわずとしれた、G's本誌のママがたくさん登場する読者参加企画に出てくる委員長。
べつに、エ○ァンゲリオンの洞○ヒカリでも可。(笑)
 
※チェーカー
「反革命・サボタージュ・投機行為取り締り全ロシア非常委員会」の略称。
1917〜22までソヴィエトで猛威を振るった秘密警察。後にKGBとなる。
チェキストはその組織に属する工作員等に対する蔑称。
 
※桃太○侍
昔、人気を博した時代劇。「ひとーつ、人の世の生き血を啜り、ふたーつ、……」という名ゼリフで、一世を風靡した。
2001年6月発表
2001年8月6日改訂

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