W.A.モーツァルト フルート協奏曲第2番 ニ長調

指揮ウィレム・メンゲルベルク
独唱フルート:フーベルト・バルワーザー
演奏アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音1942年5月5日
カップリングモーツァルト ピアノ協奏曲第19番 他
発売キングレコード
CD番号KICC 2057


このCDを聴いた感想です。


 メンゲルベルクのモーツァルトの録音はそれほど多くなく、ライブ録音を含めても5曲ぐらいしか残っておらず、特に交響曲については、どこかで演奏していたのかもしれませんが、録音としては残りませんでした。
 録音が残っていた数曲のうち、協奏曲が2曲あり、その中の一つがこのフルート協奏曲第2番です。
 このフルート協奏曲でソロを吹いているのバルワーザーという人は、当時、コンセルトヘボウ管の首席フルート奏者だった人物です。
 CDについていた略歴によりますと、1906年生まれで、1936年から1971年まで、コンセルトヘボウ管で首席奏者だったということです。

 さて、演奏の方ですが、第1楽章に関して言えば、妙なタメが耳につきます。
 フレーズの最後では必ずと言っていいほどテンポを遅くするのです。そのため、スピード感というか、ノリの良さといったものが全然感じられません。
 また、ソリストも、小節の頭に八分音符が二つ出てくると、一つ目の八分音符を強調して、二つ目の音に入るのを遅らせるなど、奇妙な吹き方をしています。
 そのため、後ろから綱で引っ張られながら走ってるみたいで、音楽がなかなか前に進んで行こうとしません。
 まあ、もっとも、それはソリストの意志なのか、それともメンゲルベルクの希望なのかはわかりませんが……(笑)

 これが、第2、第3楽章に入ると、だいぶマトモに前に進んでいくようになります。
 緩徐楽章だからといって、無闇にルバートをかけたりポルタメントを入れたりはせず、自然な音楽の流れに任せ、必要なところだけルバートやポルタメントを入れているので、曲の中でもいいアクセントになって、叙情性が高まっています。

 また、これが第3楽章になると、今度は逆に前進する力に溢れ、スピード感が出てきます。
 テンポも速めで、一音一音が短めになり、音楽にキレがあります。

 ところで、メンゲルベルクは、この曲では弦楽器の数を普段より減らしているようです。
 この録音はライブにしては良い録音なのですが、さすがにバランスは良くなく、弦楽器が多いのか少ないのか分かりづらいのですが、何となく他の曲に比べて音が細いような気がします。
 もっとも、コンセルトヘボウの合奏は、音が細く聞こえがちだっため、本当のところはわかりませんが(笑)
 また、部分的には、ソロで弾いているように聞こえる部分もあり、もしかしたら、編曲してしまっているのかもしれません。
 ただ、録音が録音なので、とてもとても判断には確信が持てません。
 他のレーベルからも出ていれば、聞き比べることもできるのですが、あいにくこの曲はまだキングからのCDが唯一のようです。(2001/01/19)


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