V.S.カリンニコフ 交響曲第2番 イ長調

指揮ネーメ・ヤルヴィ
演奏スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
録音1989年8月20〜22日
カップリングカリンニコフ 交響曲第1番
発売CHANDOS
CD番号CHAN 9546


このCDを聴いた感想です。


 数年前辺りから徐々に流行りだしたカリンニコフですが、交響曲の2曲は大抵セットで扱われ、しかも一般的な人気という点では、どうやら第1番の方が高そうです。
 わたしは、どちらかというと第2番の方が好きなのですが、その理由は、第2番の方がメロディーがより親しみやすく、長調な分だけ曲が明るく華やかなためだったりしますので、あまり声高に主張できるようなものではありませんが(笑)
 実際、第1番と第2番は、短調と長調という違いはあるものの、曲のつくり自体は良く似ています。
 全4楽章の構成が『急−緩−スケルツォ−急』となっている点については、一般的過ぎて共通項と呼ぶのもおこがましいかもしれませんが、とりあえず同じですし、第1楽章の冒頭に出てくる主題が第4楽章でも使われ、曲の最後は主題がフォルテで堂々と登場して曲が終わるという点等も共通しています。
 まあ、第1番との比較は置いておきまして、第2番についてですが、まず、全4楽章に共通して言えるのは、メロディーが非常に親しみやすいということです。
 このメロディーは、いかにもロシア的な土臭さに溢れていて、西洋音楽というより日本の演歌の方により近いんじゃないだろうかと思えて来るほどで、なんだか親近感が感じられます。
 また、編曲もメロディー主体のもので、あまり複雑に声部を絡ませたりせずに、あくまでもメインの旋律が中心に据えられていて、残りはほぼ伴奏に徹しているため、わかりやすさも随一です。
 この曲のつくりが単純という点は、見るべき人が見たらレベルが低いと思われるかもしれませんが、わたしはこの点こそが、この曲の魅力だと思います。
 例えば、速いテンポの第1・3・4楽章では、メロディーのウェイトが高いため、音楽が力強くなり、聴く者を力ずくで捻じ伏せるような迫力があります。
 特に、第1・4楽章では、ユニゾンを効果的に使う事でよりシンプルになり、逆に力強さは倍増したように感じられます。
 更に、これに加えて、ロシアの作曲家らしく金管の扱いが非常に豪快です。
 とにかく、基本はフォルテで血管が切れるまでバリバリ鳴らしまくる。さらに1番奏者と2番奏者が全く違う事をやるという小細工なんてほとんど無く、普通の場面では同じメロディーを和音で吹いていたりするのですが、力強さが欲しい場面では同じパートが全員ユニゾンで吹いたり、更に思い切ると、トランペットとトロンボーンといった複数のパートにまでユニゾンで演奏させたりしているものですから、音楽は大味にはなるものの、まるで太陽の如きギラギラした輝きを放っています。
 いやもう、ここまで来るとさすがに強烈で、そのあまりの迫力に聴いていると圧倒される思いがします。
 わたしのような、金管全開のパワーで押してくるような曲が好きな者にとっては、たまらない逸品と言えるでしょう(笑)(2002/9/20)


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