R.シュトラウス オーボエ協奏曲 ニ長調

指揮ルドルフ・ケンペ
独奏オーボエ : マンフレート・クレメント
演奏ドレスデン国立歌劇場管弦楽団
録音1975年9月
カップリングR.シュトラウス ホルン協奏曲第1番 他
R.シュトラウス全集第1集の一部
発売EMI
CD番号CMS 7 64342 2


このCDを聴いた感想です。


 この演奏でソロを吹いているマンフレート・クレメントは、わたしの最も好きなオーボエ奏者の一人です。

 わたしが、初めてマンフレート・クレメントの存在を意識したのは、クーベリックがバイエルン放送交響楽団を指揮したスメタナ没後100周年の記念演奏の「我が祖国」を聴いたときです。
 「我が祖国」の第6曲のブラニークは前半にちょっとしたオーボエソロがあるのですが、そのソロを聴いた時、その音色のあまりの透明さに驚きました。
 その時点では、そのソロを誰が吹いているかはわからなかったのですが、じきに他の80年代のバイエルン放送交響楽団の大体の演奏でも、同じ人がソロを吹いている事に気がつきました。
 そこから調べて、やっと当時のバイエルン放送響のトップをマンフレート・クレメントが吹いている事を突き止めたのです。
 そうなると、今度は協奏曲のソリストとしてのCDが欲しくなってきます。
 そこで、モーツァルトの協奏曲でも録音していないかと思って探してみたのですが、どうやら録音して無いことがわかりました。
 しかし、その時に「クレメントはR.シュトラウスの協奏曲なら録音している」という情報を得たのです。
 そこで喜び勇んで買いに行こうかとしたのですが、ふと指揮がケンペであることに気がつきました。
 ……あれっ? 確かケンペのR.シュトラウスは既に全集で持っていたような気が……(汗)
 そのことに気がついて慌てて手元にあるR.シュトラウス全集のオーボエ協奏曲のソリストを見ると、しっかり「Manfred Clement」と書いてあるではありませんか。
 ……わたし、このCDは買った時に既に聴いている筈なんですが……(汗)
 それなのに、今まで全く気がつかなかったとは……うーん…いかにいい加減に聴いていたがわかるというものですね(笑)

 ただ、言い訳になってしまいますが、この演奏でのクレメントは、我が祖国の時よりも若干落ちるような気がします。
 といっても、それはあくまでも我が祖国での本人のソロと較べての話で、他の人と較べたら遥かに透明な音色です。
 でも、わたしには我が祖国の時には感じたエキセントリックさが、この演奏では感じられないような気がします。
 曲による違いかもしれませんが、この演奏では足が地に付いたような重さがあるのです。
 個人的には、もっと響きだけにして欲しかったところです。

 さて、R.シュトラウスのオーボエ協奏曲という曲はなかなかおもしろい曲です。
 R.シュトラウスというと、多くの方は、交響詩に代表されるような大編成の豪華絢爛な曲を思い浮かべられるかもしれませんが、このオーボエ協奏曲は、R.シュトラウスの晩年の作ということもあり、ほとんど室内管弦楽団並みの編成です。
 打楽器はありませんし、金管もホルンの2本だけです。しかも木管は、フルートとクラリネットとファゴットが各2本づつというのは、まあ普通でしょうが、実はソリスト以外のオーボエはありません。その代わりといっては何ですが、何故かオーボエの代わりにイングリッシュ・ホルンが一本入っています。
 さらに、曲はテンポの変化で、大まかに四部に分かれているのですが、間に切れ目は無く、全て通して演奏されます。
 長さも、全曲で23分ぐらいですし、室内楽的雰囲気の強い曲だと思います。
 ケンペの演奏は重厚なので、この演奏は厚みがある方ですが、人によってはかなり軽く演奏する指揮者がいてもおかしくないでしょう。(2002/3/1)


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