P.I.チャイコフスキー マンフレッド交響曲

指揮アルトゥーロ・トスカニーニ
演奏NBC交響楽団
録音1953年1月10日
カップリングチャイコフスキー 幻想序曲「ロメオとジュリエット」
販売MUSIC AND ARTS
CD番号CD-260


このCDを聴いた感想です。


 マンフレッド交響曲は交響曲と名前がついていながら、全集でも入ってたり入っていなかったりと不遇な扱いを受けています。
 作曲されたのは第4番と第5番の間ですので、結構後期になってからの作曲です。
 メロディーはどれもロマンティックでチャイコフスキーらしい甘い香りがします。
 しかもとても通俗的なところがますますチャイコフスキーです。
 特に第4楽章は聴いているだけでも恥ずかしいぐらいですから、演奏するほうはもっとなんじゃないでしょうか。
 しかし、この曲でもっとも強調したいのは交響曲には珍しくオルガンが入っています。
 それもサンサーンスの交響曲第3番「オルガンつき」みたいにかなりの割合を占めているわけではなく、第4楽章の最後の最後にほんの少しだけ出てくるだけです。
 イメージ的にはマーラーの交響曲第2番「復活」のオルガンの扱いに近いと思います。
 このわずかだけしか出てこないオルガンが、最後に一瞬だけ前面に出てきます。
 その部分はほとんどオルガンしか聞こえなくなり、厳粛な雰囲気になります。
 その部分の前が、かなりドンチャン騒ぎに近いだけ、その落差が非常に際立ち、とても印象に残ります。

 この曲、世間的な評価はいまいち低いようです。わたしは好きなんですけどね〜

 トスカニーニの演奏は、速めのテンポで押していくところは、いかにもですが、もたれない程度に緩急をつけ、盛り上げています。
 NBCの力もあるのでしょうが、金管がカチッと決まっており、とてもカッコイイ演奏です。

 録音も、ライブ録音とはいえ、50年代入ってからのものですし、もともと放送録音を前提としているだけあって、聴くのにはさほど支障はありません。
 でも、トスカニーニってこんな曲も演奏していたんですね。驚きました。(2000/4/28)