P.I.チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調

指揮ウィレム・メンゲルベルク
演奏アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音1939年11月26日
カップリングチャイコフスキー 弦楽のためのセレナード
販売キングレコード
CD番号KICC 2059


このCDを聴いた感想です。


 これはキングレコードから出ていた「陶酔!メンゲルベルク不滅のライブ」の一枚なんですが、これがまた素晴らしい録音状態で涙が出ます。
 ライブということもあるのですが、一楽章の途中ではソースが見つからなくて1928年の録音から数小節継ぎ足したり、カップリングの弦楽セレナードにいたっては、一楽章の前半がまるまる抜けており、いきなり76小節目の途中から始まるというすごさです。
 実は5番の方は、M&A社から発売された「The Mengelberg Legacy」にも同じ演奏が入っていますが、リマスタリングはかなり異なっています。
 キングのこの演奏の方がかなりこもっていて、遠くで鳴っているように聞こえますが、音の歪みはM&A社の演奏より少ないようです。
 また、M&A社の演奏は、ニ楽章のホルンのソロの部分が途中から20小節先のチェロのメロディ部分に変わってしまいますが(解説にはメンゲルベルク自身がカットしたと書いてありますが、聴いた感じでは譜面をカットして演奏したものとは思えません。おそらく編集途中でつなげてしまったのではないかと思います。また、M&A社の演奏では、この部分以外にも編集がおかしいと思われる部分がいくつかあります)、この演奏は楽譜通り音楽が流れます。
 ノイズはかなり多く曲の頭の部分では楽器の音より雑音の方がずっと多く聞こえるぐらいです。
 これだけ録音状態の悪いこの演奏ですが、なぜか雰囲気が感じられ、何回も聴きたくなります。わたしが所有しているディスクの中で最も好きなものの一枚です。ただ、とっくに生産中止しているので、手に入れることは非常に難しいでしょう。(1999/09/14)