P.I.チャイコフスキー 弦楽セレナードハ長調

指揮ウィレム・メンゲルベルク
演奏アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音1938年11月7日
カップリングチャイコフスキー 交響曲第6番<悲愴> 他
「テレフンケン発売録音集大成」の一部
販売ワーナーミュージック・ジャパン
CD番号WPCS4327〜30


このCDを聴いた感想です。


 メンゲルベルクの弦楽セレナードは、この録音の他に全曲としては1938年10月6日のライブ録音があります。ただ、この録音は第1楽章が冒頭から76小節分欠けているので、本当に全曲全て入った録音はこの演奏ぐらいでしょう。

 演奏にカットがあるのは相変わらずですが、この曲は特に多く、1小節おきにコマギレにカットしたりもしています。
 わたしはメンゲルベルクのカットは普段はそう気にならない方なんですが、この曲のカットは聴いていて、かなりもったいないな〜 という気になります。
 特に第4楽章の430小節目から8小節間4分音符で低い音から高い音に順番に移って行く動きがカットされている所は、居酒屋に行ったら、いきなりお茶漬けが出てきたようなむなしい気分にさせられます。

 演奏自体は、テンポの伸び縮みが多く、スピード感よりもロマンティックな雰囲気をより重視しています。
 なかでも第2楽章のワルツは、自由自在にテンポを動かし、聴いてる方に陶酔感を味合わせてくれます。

 この第2楽章のワルツについては、単独の録音が2種類残っています。片方が、1928年6月にアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮したもので、もう片方が、そのまた5年前の1923年4月26日にニューヨーク・フィルハーモニック管弦楽団(まだ交響楽団でなかった頃です!)を指揮したものです。
 曲へのアプローチは後年の録音とそれほど大きな違いはありませんが、古いfニューヨーク・フィルハーモニック管弦楽団との演奏では、曲名が「弦楽セレナード」にもかかわらずフルートやオーボエなどの木管が大活躍します。
 同じように木管を加えてる演奏としては、ハイフェッツの演奏がありますが、ハイフェッツの方はワルツの最後に少しだけしか木管を加えてないのに対して、この演奏は最初から最後まで出ずっぱりという、なかなか珍しい編曲です。(1999/12/17)