メンゲルベルクって何者!?


わたしの最も好きな指揮者のメンゲルベルクを紹介します。



オランダの指揮者! 終わりっ!



それだけではなんですので詳しい解説を……




ヨーゼフ・ウィレム・メンゲルベルク
Joseph Willem Mengelberg

 1871年オランダのユトレヒトに生まれて、1951年にスイスのツォルトで亡くなった戦前の指揮者。
 オランダのアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団を、1895年から終戦まで50年間常任指揮者として率いていたことで有名です。
 とにかく厳しい訓練で、同楽団を世界一上手いオーケストラに育て上げました。
 ただ、死んだのが1951年であり、しかも戦後は全く指揮活動を行なってないため、残された録音は全てモノラルで、その上、SPか録音状態の悪いライブだけです。さらに、状態の良いスタジオ録音のSPも、原盤が1953年のエルベ川の洪水で失われてしまっているため、現在のデジタルレコーディングとは比べ物にならないくらい雑音だらけです。
 したがって、ほとんど雑音の中から音を聴き取っている状態のため、わたしは半分は想像力で補っています。

 さて、メンゲルベルクは戦後ナチ裁判で有罪判決を受けましたが、戦前はマーラーの紹介に力を注いでいました。
 そのため、マーラーは交響曲第5番と第8番を献呈しています。また、マーラー自身も指揮者でしたが、メンゲルベルクの演奏を一番評価していたとの事です。
 ただ、たぶんナチスに禁止されていた関係だと思いますが、録音はほとんど残っていません。交響曲第4番と歌曲が数曲程度だと思います。(ちなみに残りの二人のM…メンデルスゾーンとマイアベーアの録音も同様にほとんどみたことがありません)
 ところで頭のヨーゼフという名前はほとんど使われなかったようです。

 この時代の指揮者のご多分に漏れずこの人も独裁者だったため、エピソードにはなかなか事欠きません。
 とにかくピッチを合わせることには厳格だったそうで、合うまで30分もオーケストラの前で腕組みをして待ってたとか
 あまりにも細かく指示するので、練習中は音を出している時間よりもしゃべっている時間の方が長かったとか
 ベートーヴェンの演奏について、弟子直伝の解釈をトスカニーニに得意げに話していたら、「そんなことはスコアにみんな書いてある」と突き放されたとか
 メンゲルベルクが物をなくすと、必ず団員のせいになったとか
 ……まあ、いろいろあります。

 なんにせよ、戦前を代表する指揮者の一人といえるでしょう。(1999/10/19)

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