指揮 | エーリッヒ・クライバー |
演奏 | アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 |
録音 | 1952年 |
カップリング | ベートーヴェン 交響曲第5番 |
販売 | POLYDOR(DECCA) |
CD番号 | 417 637-2 |
クライバーはベートーヴェンの交響曲を6、7曲録音しています。(わたしも正確なところは調べていないのですが…) 何曲も録音した中で、もっとも評判が高いのがこの<田園>です。 演奏は、クライバーらしく非常にスッキリした演奏で、むしろアッサリと言えるほど、力が入りすぎたりはしないで、自然に聞こえます。 それでいて、細部までキッチリしていて、曖昧な部分はほとんどありません。 また、録音状態もモノラル末期のDECCAだけあり、雑音もほとんどなく、細部まで鮮明に聞こえ、聴いていて不満を感じることはほとんどありません。 と、こう書いてきましたが、実はわたしはこの演奏は好きではありません。 その最大の理由は、ヴァイオリンの音です。 録音のせいなのか、演奏自体がそうなのかはわかりませんが、とにかくヴァイオリンの音がドロッとしていて濁ってきこえます。 ピッチ自体も昔のメンゲルベルクの頃と較べると若干合っていないような気がします。 そのせいで、演奏全体が生気と輝かしさが無くなり、田園のさわやかな気分からはおよそかけ離れた沈んだ雰囲気に感じられます。 実は、わたしが<田園>を初めて聴いたのがこのCDだったため、<田園>がずっと嫌いになり、ワルターがコロンビア響を指揮した演奏を聴いて大分持ちなおしたものの、今でもあまり好きではありません。 でも、演奏する分にはとても楽しい曲なんですよね。 まあ、ベートーヴェンは何の曲でも演奏するのは楽しいんですが。(2000/4/21) |