L.v.ベートーヴェン 交響曲第4番 変ロ長調

指揮カルロス・クライバー
演奏バイエルン国立管弦楽団
録音1982年5月3日
発売ORFEO
CD番号C 100 841 B


このCDを聴いた感想です。


 今週(2004/7/21)にカルロス・クライバーが亡くなったというニュースが入り、急遽取り上げることにしました。
 取り上げるCDは、以前から名盤との評判が高い、バイエルン国立管とのベートーヴェン第4番のライブ(ORFEO)。
 この一曲のみの収録と、なかなか贅沢なつくりになっています。
 さて、聴いた感想としては、やはりテンポ感の良さに心を惹き付けられました。
 古楽器でよく見られるぐらいのテンポなので、速めとはいえ、今となってはそう驚くほどの速さではありませんが、スピード以上に勢いが感じられます。
 音が反応良くパーンと出てきて、いろいろと考えたりしてためらいながら音が出てくるようなことはありませんし、動きも飛び跳ねるかのように鮮やかで、音楽が常に前に向かって進んでいます。
 昔の指揮者みたいにテンポをだんだん上げているわけではありませんが、畳み掛けるような雰囲気があり、一歩でも先に進もうとする姿勢が、息を呑むような高い緊張感を生み出しています。
 その一方で、メロディーの歌わせ方は肩の力を抜いてかなりリラックスした雰囲気があります。
 固く緊張感の高い伴奏の上に乗っかったメロディーは、決して大げさなほどの濃い表情はつけず、むしろ軽くサッと流しているような感じなのですが、伸び伸びと歌われており、緊張感が高すぎて息苦しくなるのを上手く和らげて、一歩間違えればガチガチな雰囲気になりかねないところをぐっと明るく華やかにしています。
 高い緊張感に天を目指して真っ直ぐに伸びていくメロディー、しかもテンポが良いのですから、発売当初から定評を得ているのもわかるような気がします。

 カルロス・クライバーは、最近ずっと指揮台に立ったという話を聞いておらず、いくら幻の指揮者だからといってもちょっとサボり過ぎじゃないかと思っていましたが、長期療養中だったのですね。
 しかし、まさか亡くなるとは思ってもみませんでした。
 もう、どこに打点があるか見当もつかないような変幻自在の指揮棒捌きが見られなくなるかと思うと非常に残念です。
 もっともっと色々な曲の録音を残して欲しかった指揮者です。
 それにしても、書いていて改めて気がついたのですが、わたしがカルロス・クライバーを取り上げるのって、今回が初めてですね。
 好きな指揮者なだけに自分でも意外でした。
 今までクライバーの演奏は何回か取り上げたものだとばかり思っていましたが、考えてみれば全部親父さん(エーリッヒ)の方でした(笑)(2004/7/24)


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