L.V.ベートーヴェン 交響曲第3番 変ホ長調<Eroica>

指揮ウィレム・メンゲルベルク
演奏アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音1943年5月6日
カップリングシューベルト アルペジョーネ・ソナタ 他
「The Mengelberg Legacy」の一部
販売MUSIC&ARTS
CD番号CD-780


このCDを聴いた感想です。


 メンゲルベルクのベートーヴェンの交響曲はPHLLIPSから全集が出ていまして、それに収録されている演奏は、5日間のチクルスをそのまま録音したものです。
 ところが、その中で第3番だけは録音日時が離れており、TELEFUNKENのスタジオ録音を使用したとの記載があります。
 他の曲は第9番以外は2曲づつ同じ日に演奏されていますが、その中で第1番だけは同じ日に演奏された曲が全集に入っていません。
 この演奏の録音日はまさしくその第1番が録音された日にあたっており、本来ならこの演奏がチクルスの中の一曲として全集の中に含まれるはずです。
 では、なぜこの演奏ではなく、スタジオ録音の演奏をわざわざTELEFUNKENから借りて全集の中に組み込んでいるかというと……
 実は、ライブの方は録音上大きな問題があるのです。
 第3楽章の最後で、音がとんで、早送りでもしたようにテンポが壊れているのです。
 これでは、他の演奏と差し換えられても仕方ないでしょう。

 演奏自体は、かなり堂々としています。
 ベートーヴェンの交響曲にしてはわりとテンポを伸び縮みさせていますが、曲の雰囲気と合っていて、迫力を感じさせる演奏です。
 また、テンポを落としたりすることで、劇的な効果を出しています。ただ、スピード感はちょっと損なわれているようですが…

 メンゲルベルクの第3番の演奏は、これと全集に含まれている演奏の他に、1930年にニューヨークフィルハーモニー交響楽団を指揮したスタジオ録音があります。
 本当はこのニューヨークフィルを指揮した演奏が、一番有名で、そっちの方がスッキリしているのですが、わたしはこのコンセルトヘボウを指揮した演奏が一番好きです。

 ちなみに、キングレコードから出ているCDで、1943年5月6日にアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮した演奏があるのですが、このM&A社の解説によると、この演奏と同じ演奏とのことです。
 たしかに良く似ていますが、キングレコードの方はノイズを抑えるためだと思いますが、音がこもりぎみになっているため、あまりいいとは思いませんでした。(1999/10/28)

 後に、TAHRA社から1940年4月14日の本当の演奏が発売され(TAH 401-402)、上記に感想を書いている演奏の正確な録音年月日は、1943年5月6日と確定しました。(2001/12/7)


サイトのTopへ戻る