L.v.ベートーヴェン 交響曲第2番 ニ長調

指揮ウィレム・メンゲルベルク
演奏アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音1943年3月21日
発売及び
CD番号
TAHRA(TAH 391-393)


このCDを聴いた感想です。


 メンゲルベルクのベートーヴェン第2番の録音は3種類あり、全てライブ録音です。
 それぞれ、1936年1940年、そして今回取り上げる1943年の演奏で、それぞれ3〜4年ぐらい間隔があいていますが、基本的な演奏スタイルはそれほど変わりません。
 これら三つの演奏の中では、1936年の演奏が最もいろいろいじっています。メンゲルベルクの他の曲の演奏が、後年になるほど細部にこだわりを見せるようになったのとは反対に、この曲の場合は後年の演奏ほどテンポなどをあまり動かさなくなっています。
 代わりに重量感と音の厚みが増していて、よりどっしりと安定した印象を受けます。
 早い時期の演奏が過敏なほど細かくテンポを変えているのに対して、全てに鷹揚といいますか、全体の流れが重視され、細部での極端な表現は、最低限に抑えられています。まあ、それでも第2主題の前でテンポを落としたりとか、ポルタメントが残っていたりするところが、メンゲルベルクらしいのですが。
 1943年の演奏は、表現こそ過激ではなくなりましたが、全体の太い流れを保ちながら、熱く盛り上がります。
 厚く重い響きながら動きに鈍さはなく、太い音がキレ良く突き進むのですから、これは迫力十分です。
 それだけ主張の強い演奏でありながら流れは自然なあたり、メンゲルベルクが長年の間に少しずつ工夫を重ねてきてたどり着いた、理想にもっとも近い演奏ということのなのでしょう。
 一音一音に重みがあり、さらにアクセントはズシリとくるような重量感で強調されています。
 その中心はティンパニーで、かなり強めに叩かせていて、これがまた迫力を一段と高めています。
 録音状態は、冒頭こそ少しこもっていますが、全体としてはまあまあ聞きやすいほうだと思います。ただ、三種類を較べると、1940年の録音が最も鮮明でしょう。(2006/1/21)


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