J.ワーヘナール 「シラノ・ド・ベルジュラック」序曲

指揮ウィレム・メンゲルベルク
演奏アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音1942年4月16日
発売及び
CD番号
AUDIOPHILE(APL 101.541)
TELDEC(243 723-2)
Pearl(GEM 0008)


このCDを聴いた感想です。


 今回は、最近(2001年春)タワーレコードやHMVで発売された一枚690〜790円という大変リーズナブルなシリーズからの一枚です。
 このCDは現代(といっても当時の話ですが)オランダの作曲家の曲ばかりを集めたもので、以前TELDECから発売されたCDに収録されていた曲数に何曲か追加した構成になっています。
 このCDに曲が収録されている作曲家は、オランダ本国ならともかく、残念ながら現代の日本ではほとんど名前が知られていません。
 ペイペル、レントゲン、ドッパー……こう続いても、ほとんどの人は初めて耳にする名前だと思います。
 だいたい、このCD以外に現役でCDがあるのでしょうか?
 かなり怪しいものでしょう。
 ……そういえば、ドッパーについては、つい最近交響曲第2番が初めてCD化されたみたいです。

 そこで、今回はこれらマイナーオランダ作曲家(失礼!)の中でも比較的知名度が高い…といいな……ヨハン・ワーヘナールの曲を取り上げることにしました。
 ヨハン・ワーヘナールは、コンセルトヘボウの大ホール(ステージ側から見ると、バルコニーの下に作曲家の名前のプレートが嵌め込んであるのがわかる)に名前があるぐらいですから、有名なんでしょう! ………たぶん、オランダでは…

 さて、気を取り直して曲の方の解説に移ります。
 トータルの時間は13分30秒程度で、曲の頭で一つのテーマが提示され、それが全体を通じて何度も表れます。
 変奏曲というよりも交響詩で、テーマが変奏されることはありません。
 テーマは特徴的でわかりやすいものなのですが、なんだかR>シュトラウスの「死と変容」に似ているような気もします。
 和音進行も伝統的なもので、現代音楽のような次にどんな音が飛び出しくるかわからない、といった不安は無く、安心して楽しむことができます。
 メンゲルベルクの演奏も、他に演奏を聞いたことがないので比較はできませんが、テンポをあまり動かさず、テキパキと音楽を進めています。
 ゆったりした部分でポルタメントを入れたりするところは相変わらずといったところですが(笑)

 ところで、この曲の題名でもある『シラノ・ド・ベルジュラック』とは、皆さんもご存知とは思いますが、小説の主人公であり、そして…フランス男性の憧れを一身に受ける人物です。
 なんでも、フランスで『自分がなりたい人物』というアンケートを取ると、必ず第1位上がる人物だそうで、その生き方は、正に『漢(おとこ)の中の漢(おとこ)』といったところでしょう。
 ……いや、わたし自身は実はこの小説を読んだことが無いので、あらすじからの推測ですが……
 ちなみに、この曲は『序曲』と銘打たれていますが、これがオペラの序曲なのか、ベートーヴェンの「コリオラン」序曲みたいに単なる演奏会用序曲なのかはよくわかりません。
 とりあえず、CDに付属しているリーフレットを眺め回したのですが、わたしの乏しい語学力ではチンプンカンプンでした……すみません……

 録音については、メンゲルベルク最晩年のスタジオ録音だけあって、たいへん鮮明です。
 もっとも、当時(戦時中)としてはの話ですが(笑)
 この演奏は、今回のCDの他に2種類CDが出ています。
 一枚は、この記事の最初の方に書いたTELDECから出ていたCDです。(TELDEC 243 723-2)
 そしてもう一枚は、Pearlから発売されたR.シュトラウスの「英雄の生涯」と一緒に入っています。(Pearl GEM 0008)
 音は3枚とも大きな違いはありません。
 強いてあげれば、TELDECのCDは昔の復刻なので雑音が目立つということ程度でしょう(2001/4/27)


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