J.レントゲン 六つの古いオランダの舞曲

指揮ウィレム・メンゲルベルク
演奏アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音1940年11月10日
発売及び
CD番号
PHILIPS(462 104-2)
COLOFON(CVCD7)


このCDを聴いた感想です。


 曲の成り立ちなどについては以前の感想をご覧下さい。
 前回が第5・6曲のみのスタジオ録音だったのに対して、この演奏は全6曲のライブ録音です。
 スタジオ録音では収録されなかった第1曲から第4曲ですが、雰囲気自体は第5・6曲とそう変わりません。やはりルネサンス風というか、耳を驚かせるような奇抜なところがない安心して聞ける曲です。
 ただ、第5・6曲はどちらも3拍子でしたが、第1曲「サルタレッロ」の中間部、第2・3曲は4拍子(あるいは2拍子)の曲です。
 第2・3曲は、両方とも静かに始まるのですが、第2曲は途中で少し力強くなるものの終始暗めなのに対して、第3曲は牧歌的に明るく、途中からはテンポも少し上がり意外と迫力のある音楽になります。でゆったりとした曲で第5曲に近いのですが、4拍子で少し明るく、またちょっと違った感じがします。
 面白いのは第1曲で、これは第6曲と同じように三部構成なのですが、テンポは主部も中間部もほとんど変わらず、拍子だけが3拍子から4拍子、そしてまた3拍子に戻ります。このつなぎがシンコペーションというかなんだか変拍子みたいで、なかなか妙な感覚です。
 第4曲もやはり速いテンポの3拍子の曲ですが、これは少し雰囲気が違い、第1曲や第6曲を聞いた時の印象が『活発』だとすると、この曲は『力強さ』です。交響曲で言えば「スケルツォ」の楽章のようなもので、第1・6曲が、交響曲での第1・4楽章のような『順』という立場なのに対して、第4曲は『破』にあたり、新たな風を吹き込んでくれます。

 さて、第5・6曲については、別にスタジオ録音も残っているわけですが、ライブとスタジオを較べると、ライブの方が若干重く、音のキレという点ではスタジオ録音の方が勝っているようです。なにせ録音状態もスタジオ録音の方がそのために録音されただけあって細部もより明瞭ですし、アンサンブルも揃っています。
 一方ライブ録音の方は、重いがその代わり力強さがあります。テンポもあちこちで伸び縮みや間をとったりと、わりと即興的な感覚が感じられます。とはいえ、極端に違いがあるわけではありませんし、スタジオ録音の方がよりスマートで、ライブ録音の方がより感情的といったところでしょうか。
 第5・6曲だけに限れば、個人的にはスタジオ録音の方が好きですが、ライブ録音の方も大きく劣るわけではなく、しかもこちらにはスタジオ録音には無い第1〜4曲がついているわけですから、どちらにもそれぞれ魅力があります。(2005/4/2)


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