J.ブラームス 交響曲第3番 ヘ長調

指揮ジョージ・セル
演奏クリーブランド管弦楽団
録音1964年10月16・17日
カップリングブラームス交響曲全集の一部
発売SONY
CD番号SBK 47652


このCDを聴いた感想です。


 テンポは速すぎず遅すぎず、バランスも全体が調和していて、どれかのパートがアンバランスに飛び出たりすることはない…聴いていてもっともしっくりくる演奏です。
 また、メロディーも無味乾燥に陥ることはなく、かといって歌い込みすぎることもありません。全てにおいて中庸ですが、それでいて聴いていて全く飽きさせません。
 わたしは、セルの演奏に世間一般に言われているような透明感というのは、実を言うとあまり感じたことがないのですが、この演奏はとてもさわやかな感じがします。その風通しのよさが透明感というのかもしれませんが…

 わたしはブラームスの交響曲は4曲とも好きなのですが、その4曲の中では、この第3番は一番好きではない曲です。
 それでも、第1楽章と第4楽章は割と好きな方なのですが、第2楽章と第3楽章はどうにもメロディーと構成が好きになれないのです。
 それはもちろん今まで聴いてきた演奏に問題があったという可能性も高いのですが、そんな中で、唯一曲の最初から最後まで引き込ませてくれたのが、このセルの演奏なのです。
 他の演奏にも、部分的には好きな部分もあるとか、全体的にまあまあ良かったという物もあるのですが、最も自分にあった演奏はこれでした。

 わたしは、セルのブラームスの交響曲は全集で持っていますので、他の交響曲も聴いているのですが、実は、他の1・2・4番の演奏は、あまり好きになれませんでした。
 残念ながら、わたしの中では、楽しかったり、これはっ!と思わせるようなとこが感じられなかったので、好きな順番では下から数えたほうが速いところに入っています。

 余談ですが、この演奏はわたしにしては珍しく、高校生の頃レコードでも買っています。(その頃はほとんどレコードを買っていませんでしたので)
 その時は、交響曲よりもカップリングの「ハイドンの主題による変奏曲」目当てに購入したので、もちろんブラームスの交響曲は1曲も聴いたことがありませんでした。
 で、その時に、ついでということもあって初めてブラームスの交響曲というものを聴いたのですが……全然好きになれませんでした。なんだか退屈な曲だなぁ〜 という印象しか残りませんでした(笑)。
 そのため、ブラームスの交響曲からは一時遠ざかってしまったのです。第3番は、最初のほうに書いたとおり、今ではそれなりに好きになっているとはいえ、他の3曲に比べたらちょっと落ちます。もし最初に聴いたのが他の3曲だったら、最初からブラームスの交響曲への敷居がもうちょっと低くなっていたかもしれません(笑)。
 …でも、最初に聴いた演奏こそがセルの演奏なんですよね。今では最も好きな。
 やっぱり若かったということでしょうか(笑)(2000/5/26)


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