J.ブラームス 交響曲第2番 ニ長調

指揮ウィレム・メンゲルベルク
演奏アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音1940年4月9〜11日
カップリングブラームス 交響曲第3番 他
発売TAHRA
CD番号TAH274


このCDを聴いた感想です。


 メンゲルベルクが残したこの曲の録音は、ライブを含めてもおそらくこれ一つしかないと思います。
 その唯一の録音は、現在3種類ぐらいCDが出ています。
 1980年代の末にTELDECから復刻されたものと、ここ数年にTAHRAとBiddulphから復刻されたものがあります。
 この3種類を聴き比べると、やはりTELDECのCDが、古い分だけ他の二つと比べて一段落ちます。
 スクラッチノイズは若干あるのですが、TAHRAのCDのノイズとそれほど変わりません。
 音自体も意外と鮮明で、細かい部分もよくわかります。
 しかし、一番の欠点は、復刻の際にSPの盤を交換したところで音質がまるっきり変わってしまうところです。全然統一されていません。
 BiddulphのCDは3種類の中で、もっともノイズが少ないと思います。
 しかし、悲しいことに音自体が篭ってしまっているのです。なんだか、すりガラスの向こうから聴いてるみたいです。
 弦楽器に関してはそれほどでもないのですが、管打楽器が特にひどく、バランス的にも埋没しています。
 TAHRAのCDは、雑音はBiddulphほど少なくはないのですが、音が最も鮮明に聞こえるので気に入ってます。

 さて、演奏のほうですが、意外とインテンポで進めています。
 テンポを遅くしたりしている部分ももちろんあるのですが、決して大見得を切るような大げさなものでなく、割とナチュラルな感じです。
 そのかわり、ダイナミクスの差はかなり大きめにつけています。
 また、要所要所でポルタメントが入ることで、やわらかさが出てきています。
 ただ、それらも大げさではなく、不自然な感じにならないようにしています。
 メンゲルベルクは、インテンポで音楽を進めるときはキレ良く演奏することが多いのですが、この演奏に限っては、キレの良さよりも、しなやかさというか、より柔軟性を感じます。
 さすがに、第4楽章の最後のピアノからクレッシェンドしてスフォルツァンドに至るところは、たっぷりタメています。
 でも、ある意味もっともメンゲルベルクらしいのは、タメるところではなく、その直後、すぐインテンポに戻るところかもしれません。
 前のテンポを引きずらず、チャッとすぐに元のテンポに戻れるところにメンゲルベルクの持ち味があるのですから。(という割に<悲愴>とかでは引きずっている部分もありますが……)

 半分どうでもいい話ですが、この3種類のCDは録音年月日がちょっとづつ違っています。
 TELDECのCDは月までしか表示してないため、それ以上は細かくわからないのですが、Biddulphに関しては1940年4月4日、TAHRAに関しては1940年4月9〜11日となっているのです。
 両方ともTelefunkenの音源を基にしていて、しかもマトリックス番号も同じなので、同じ録音でしょう。(聴いた感じでも同じに聞こえます)
 そこまで気にすることはないんでしょうが、なんとなく気になります。
 メンゲルベルクのCDって表示されいる録音年月日が異なっていても、実は同じ録音っていうのが、結構多いんですよね〜(2000/9/14)


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