F.J.ハイドン 交響曲第82番ハ長調<熊>

指揮ギュンター・ヴァント
演奏ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団
カップリングハイドン 交響曲第103番<太鼓連打>
録音1959年頃?
発売EMI
CD番号CDZ 25 2363 2


このCDを聴いた感想です。


 速っいテンポです。
 現在のヴァントからは想像もつかない、若い頃の記録です。

 ただでさえ速めのテンポなところに加え、第2楽章の一部と第3楽章の一部を除けば、繰り返しをやっていませんので、トータルの時間もかなり短めになっています。
 しかし、いくらなんでも20分弱というのは無茶苦茶短いような気が……(笑)

 まあ、もともとこの交響曲は大きな曲ではありません。
 編成も、丁度モーツァルトの<ジュピター>からトランペットを抜いた編成で、管打楽器はFl×1、Ob×2、Bn×2、Hr×2、Timpといった感じで、古典派としては一般的でしょう。
 クラリネットがないところがちょっと時代を感じさせますが(笑)

 ヴァントは、テンポの速い遅いの差はあるにしても、テンポをあまり動かさないという点では、現在と共通する部分があります。
 ところが、テンポは動かさないのですが、ヴァントはこの曲では、楽譜にないダイナミクスの変更をしているところが何箇所かあります。
 フォルテからピアノに変えており、盛り上げる際に出発点を弱くして、盛り上がった部分との差をつけようとしているのですが、そういった楽譜の変更はヴァントにしては意外なような気がします。
 ただ、わたしが見ているスコアは新しい改訂なので、ヴァントが録音した当時はそういう楽譜だったのかもしれません。

 録音は1950年代ということを考えれば、割と良いと思います。
 ただ、バランスとしては弦が強く、管楽器が多少埋もれがちになっています。
 もっとも、これは録音のせいというより、編成に原因があるかもしれません。
 もしかして、この演奏、弦楽器はフルメンバーで演奏しているんじゃないでしょうか。
 録音当時のモダンオーケストラなら十分ありうる話ですし、そもそもフォルテ部分を聴いていると、フルメンバーで演奏しているとしか思えないくらい迫力があります。

 ところで、演奏しているケルンのギュルツェニヒ管弦楽団は、普段はオペラの仕事をしていることもあり、あんまり演奏を聴くことがない団体です。
 この演奏を聴く限りは、なかなか上手い団体のようですし、事実オケのランクでは、一頃かなり高い位置にあったと記憶しています。
 ただ、最近実演を聴いた人の話によると、地盤沈下が激しいとの事ですが、実際はどんなもんなんでしょうね。(2001/2/16)


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