C.ニールセン 交響曲第4番 <不滅>

指揮ジョン・バルビローリ
演奏ハレ管弦楽団
録音1965年7月30日
発売CARTON(BBC RADIO classics)
CD番号15656 91882


このCDを聴いた感想です。


 なんとも熱い演奏です。

 ライブということもあるのですが、勢いと迫力は存分にあります。
 ……その代わり、アンサンブルはちょっと怪しいところがありますが……
 それでも、アンサンブルが多少ゴチャゴチャしていても、決めるべき点ではバシッと決めていますし、勢いのみで行っているようにみえながら、楽器間のバランスなどは上手く調整してあり、メロディーライン等の聞かせたい部分も、変に浮いてしまわないような微妙なバランスを保ちながら、きちんと目立たせています。
 メロディーの歌わせ方も、第2楽章(Poco allegretto)(※単一楽章の曲なので本来は楽章という言い方は正しくないのかもしれませんが、便宜上楽章としております)の古い民謡のような古代旋法を使ったメロディーはちょっとひなびた優しい感じに、第3楽章(Poco adagio quasi andante)の哀調を帯びたメロディーは大きく歌わせたりと、聴いていて「これしかない!」と思えてくるくらい、ピッタリに感じられます。

 しかし、それ以上にこの演奏の真価が発揮されているのが第4楽章(Allegro)です。
 第3楽章と第4楽章の繋ぎに当たる、con animaの部分(この部分も第4楽章に含めるCDもあります。当CDもそのようにトラック分けされています)のヴァイオリンのユニゾンの速いパッセージからして鬼気迫る迫力があります。
 なにせこの部分だけは、オーケストラの意地なのか死ぬ気でアンサンブルを揃えています。
 まあ、その代わりAllegroに入った後は、アンサンブルが怪しいところが随所に出てきてしまうのですが……
 また、この演奏に迫力を感じる理由の一つとして、ティンパニーのバランスの強さがあります。
 マイクの都合上なのかはわかりませんが、ティンパニーの音が聴き手にダイレクトに届いてくるため、まるで別扱いのようです。
 しかも、編成上2セットティンパニーがあり、それが1stと2ndで左右に分かれて叩いてるため、ステレオ効果で迫力倍増といった勢いです。
 最後の3小節などは、楽譜上では本来フォルティシモ(ff)→メゾフォルテ(mf)→フォルティシモ(ff)というダイナミクスの指示なんですが、バルビローリはどう聞いてもフォルティシシシモ(ffff)→ピアニッシモ(pp)→フォルティシシシモ(ffff)ぐらいの音量で叩かせています。
 いくらライブとはいえ、なんと極端な事をやらせるのやら……
 ちなみに曲中には、フォルティシシシモというのは、ちゃんと出てきます。
 ……ただし、終わりから15小節前の場所ですが(笑)
 最後も楽譜上はフォルティシモだった事を考えると、案外、本来はこの部分がクライマックスなのかもしれませんね。

 観客も曲が終った瞬間に熱狂的な拍手を送っていますが、その気持ちがよくわかる演奏です。(2001/9/21)


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