C.E.アイヴズ 「アメリカ」の主題による変奏曲

編曲:ウィリアム・シューマン

指揮アーサー・フィードラー
演奏ボストン・ポップス・オーケストラ
録音1977年6月
カップリングシベリウス 交響詩「フィンランディア」 他
「FIEDLER ENCORES」の一部
発売LONDON(DECCA)
CD番号448 952-2


このCDを聴いた感想です。


 演奏するのがアーサー・フィードラーとボストン・ポップスということもあって、非常に耳に馴染みやすい音楽になっています。
 テンポを遅めにとりメロディーをよく歌わせることで旋律を上手く浮き上がらせていたり、ダイナミクスを広くして表現をよりオーバーにして見せることで聴く者を飽きさせません。
 おそらく聴衆の対象が大衆ということもあり、大向こうを唸らすようなわかりやすさを前面に押し出していると思いますが、曲自体がかなり派手であったため良く合い、曲のユーモラスな点や、ポロネーズの激しさといった魅力が上手く表れています。
 また、曲には不協和音なんかもしばしば登場し、部分的には、同じメロディーを二つの異なる調で同時に演奏するようなところもあるのですが、フィードラーは、そういう不協和音が続く場面でも、不協和音を正面からぶつけたりせず、できるだけ柔らかくぶつけて、聴く者に過度に刺激を与えないようにしています。
 そのため、厳しさという点では少し物足り部分もあるのですが、フィードラーはあえてそれを切れ捨てる事で、エンターテインメント性をより強調した、大衆のための演奏を追求しているのです。
 わたしは、そういう方向性について、曲にもよりますが、少なくともこの曲に関しては、こういう演奏も良いかなと思っています。

 ただ、この演奏には少し難点があります。
 それは、オーケストラのアンサンブルがかなりラフであるという点です。
 もちろん目立つ部分での問題はほとんど無いのですが、細かい部分となると、ちょこちょこと怪しげな部分が見受けられます。
 演奏しているボストン・ポップスというオーケストラは、要するにボストン響なのですから、そんなに下手では無い筈ですが、フィードラーの指揮が原因なのか、なぜかこの演奏では細かい部分がちゃんと揃っていません。

 ところで、演奏内容とは直接関係無いのですが、わたしはこの演奏が入ったCDを見た時、少し驚きました。
 どこに驚いたかというと、レコード会社がDECCAであるという点です。
 わたしは今まで、フィードラー&ボストン・ポップスの演奏は全てRCAしか無いと思っていたのです、まさかDECCAにもレコーディングしていたとは……全く知りませんでした。(2002/9/6)


サイトのTopへ戻る