C.E.アイヴズ ニュー・イングランドの3つの場所

指揮ハワード・ハンソン
演奏イーストマン=ロチェスター管弦楽団
録音1957年5月5日
カップリングアイヴズ 交響曲第3番<キャンプ・ミーティング> 他
発売マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
CD番号PHCP-10321


このCDを聴いた感想です。


 まずは作曲者と曲目の解説から。
 作曲者のチャールズ・エドワード・アイヴズは1874年にアメリカのコネチカットで生まれ、1954年に亡くなっています。
 アイヴズはロシアの五人組のように他に本職を持っていて、余暇で曲を書いていました。本職は保険会社で副社長まで昇進していますから相当なものだったようです。

 アイヴズの書く音楽は当時まだ珍しかった微分音(半音の間の音程。例えばCから全音の1/3ほど高い音など)を使い、もう一つアイヴズの音楽の最も大きな特徴として、複数の調もテンポも異なるメロディーを同時に演奏させていることが挙げられます。
 感じとしては、公園で目をつぶって座っていると、あっちからは近所のおばさんのおしゃべりが聞こえ、こっちからはキャッチボールに興じる子供達の笑い声が聞こえるというふうに、日常よくある、あちこちからいろいろな音が耳に入ってくる状況に良く似ています。
 この「ニュー・イングランドの3つの場所」も、それこそニュー・イングランドにある3つの場所のイメージをもとに作曲されたものです。
 この曲の中にでてくるメロディーも「ジョージア行進曲」「ヤンキー・ドゥードゥル」「忠誠」といった良く知られたものが多いのですが、それらが同時に演奏されることで独特の雰囲気が生まれてきます。

 アイヴズの音楽は、ほとんどが1918年頃までに書かれていましたが、注目を集め出したのは1947年にピュリツァー賞を受賞してからです。
 それから彼が死ぬまでの間、かなりの数の作品が初演され、非常に名声も高まったのですが、アイヴズ本人は表に出ることを極端に嫌いました。
 ピュリツァー賞受賞の際も、受賞式に出席せず、賞金も受け取ろうとしなかったそうです。
 自作の初演もほとんど出席を拒否し、初演の様子を自宅のラジオで聴いていたという話もあります。
 この「ニュー・イングランドの3つの場所」は、珍しくアイヴズ本人が初演に立ち会っています。(1999/12/3)


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