C.A.フランク 交響曲 ニ短調

指揮ポール・パレー
演奏デトロイト交響楽団
録音1959年11月27日
カップリングラフマニノフ 交響曲第2番
発売MERCURY
CD番号434 368-2


このCDを聴いた感想です。


 一言で言えば、小粒でもピリリと辛い演奏……とでも言いましょうか。

 テンポ自体はかなり速めです。この曲の第1楽章は、多くの演奏では18分前後かかっています。それが16分で終わるのですから、ポルシェ並みの快速といっていいでしょう(まあ、中には14分という、チキンレースじゃないんだから…というとんでもない演奏もありますが(笑))。
 そして、音は短く、アタックは硬くというかなり激しい表現になっています。それが、Mercuryのとても1950年代とは思えない素晴らしい録音によって、比類なき迫力を聴き手に与えます。
 では、小粒とは何か?といいますと、それはスケールです。
 速いテンポでキビキビ進み、激しい表現ではありますが、テンポの速さのせいか、スケールの大きさはあまり感じれません。スケール感が出る前に、音楽はどんどん前に進んで行ってしまっているのです。
 このスケール感が感じられないというのは決して悪い意味ではありません。
 わたしはスケール感がないおかげで、激しい迫力がある演奏にして爽やかな清涼感の両方を兼ね備えた稀有な演奏になれたのだと思っています。
 考えようによっては、これがフランス的なのかもしれません。
 おしゃれとかそういう点ではなく、激しい情熱があるが、根は楽天的というラテン系のイメージを連想します(わたしが勝手にイメージを決めつけてるという話も……(笑))。

 演奏しているデトロイト交響楽団は、驚異のアンサンブルです。
 高音部のヴァイオリンのピッチがちょっとずれるくらいで、他はほぼ完璧に近い揃い方をしています。
 逆にいえば、この合奏能力があってこそ、あそこまで風通しの良い演奏ができるのかもしれません。  そういった点では、ライナーとシカゴ響の関係に近いものがあるように思います。(2000/10/13)


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