A.ドヴォルジャーク 交響曲第7番 ニ短調

指揮ヴァーツラフ・ターリヒ
演奏チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
録音1938年11月23日
カップリングドヴォルジャーク 交響曲第8番
発売KOCH
CD番号3-7007-2


このCDを聴いた感想です。


 力の入った緊張感の高い演奏です。
 古い録音ですが、それを超えてなお熱気が伝わってきます。
 もちろん勢いだけで突っ走った荒っぽい演奏でもありません。
 音の出だしはむしろ柔らかく、特にフォルツァンドなどアタックの強い部分でも、音を硬くぶつけるのではなく、重みを乗せるようなアクセントで、音の入り方は滑らかなのには思わずハッとしました。
 一方で第3楽章のスケルツォは、リズムを際立たせています。ピアノでも硬く刻んでいき、滑らかな対旋律が登場する場面でも、旋律の横の流れはあまり強調せず、縦のリズムをしっかりと打ち込むことで、より舞曲らしくなり、音楽も引き締まったものになっています。
 他の楽章も第3楽章ほど前面には出てこないものの、リズムはしっかりしています。メロディーの歌わせ方には情緒がこもっていて、哀愁が漂っているのですが、リズムがしっかりしているために、決して感情に流されてドロドロとした聴いていて疲れてくるような音楽にはならず、不純物を取り除き、秋の空のように澄んだ哀愁が感じられます。
 オーケストラの音色も銅のように艶消しをした音色で、情熱的に演奏していてもギラギラと脂ぎることなく、力は入っているのに素朴な雰囲気を残しています。
 また、ちょっと興味深かったのが第4楽章です。
 以前、コリン・デイヴィスとコンセルトヘボウ管との演奏で書いたのと同じ変更を行なっています。
 冒頭から少し行ったところの、木管が3連符で駆け上がる頂点で、次の小節に入る直前の16分音符の出を少し遅らせて間の休符の間を長くとることで、音楽を一瞬止めています。(楽譜(1)参照)
 第4楽章のフルートの楽譜です  デイヴィスよりも、ターリヒの方が昔ですが、オーケストラも違いますしデイヴィスがターリヒを参考にしたかどうかは分かりませんが、妙な共通点に驚きました。こうなると、他に同じことをやっている指揮者がいないものか気になってきます。(2007/4/14)


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